・インフルエンザ
当院ではインフルエンザの迅速診断を施行しています。鼻やのどからの拭い液などを取って、インフルエンザ抗原の存在を調べます。ただし、発症直後(12-24時間以内)に検査した場合などではインフルエンザウイルスの量が少ないために、感染していても陰性になる場合があります。インフルエンザと診断されれば、速やかに抗インフルエンザ薬を開始する必要があります。抗インフルエンザ薬には、いくつか種類がありますが、当院では内服薬と吸入薬を処方しています。最近ではインフルエンザの予防にも使用できるようになりました。
・溶連菌(溶血性連鎖球菌)、肺炎球菌
当院では咽頭炎の代表的な原因菌の溶連菌と肺炎の代表的な原因菌の肺炎球菌の迅速診断も施行しています。
・長引くせき(遷延性咳嗽)
発症から3週間以内のせき(急性咳嗽)はほとんどが風邪などの感染症によるものです。多くは対症療法で治癒しますが、改善傾向がないときは肺炎、結核などの除外のため、胸部X線撮影を施行しましょう。時々、百日咳やマイコプラズマ感染のことがあります。
3週間以上長引くせき(遷延性咳嗽)、特に8週間以上続く場合は慢性副鼻腔炎、アトピー咳嗽・咳喘息などのアレルギー疾患、胃食道逆流症の可能性が高くなり、それぞれ適切な治療が必要です。